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溶接加工の橋本工業所

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溶接とは?

日本のモノづくりを支えている基盤技術が溶接・接合技術です。日本工業規格の溶接用語では、溶接とは「原子間の結合により、2個以上の物体を局地的に原子間結合させる方法」とあります。

溶接法にはさまざまな方法がありますが、狭い意味では文字通り溶かして接合するということになります(融接)。溶接は融接、圧接、ろう接に大別されます。

融接は、溶接しようとする材料(母材)を加熱し、母材のみ、あるいは母材と溶加棒(溶接棒など)を溶かして溶融金属をつくり凝固させて接合する方法です。

圧接は、接合部へ機械的圧力を加えて行う接合法です。

ろう接は、母材を溶かすことなく、母材よりも低い融点を持った溶加材(ろう)を溶かして、接合面の隙間にろうを行きわたらせる接合法です。

溶接は材料や工数を少なくでき経済的であり、継手の強さを母材の強さと同程度にでき、ほとんど無制限の厚さの接合が可能である、などの長所があります。しかし、変形や継手内部にストレスが生じて機械的性質が悪くなる、母材の性質が溶接時の熱の影響により変化するなどの短所もあります。

 

1.溶接の知識(歴史編)

溶接年表  
B.C.4000年頃 メソポタミヤ地方にて銅・青銅・錫などの金属の使用が始まる。
1300年頃 エジプトのツタンカーメン王の棺などに接合の事例がある。
1000年頃 オーストリアのケルト人が使用する青銅製の矢入れにはんだでろう付された例がある。
300年頃 ローマで使用されていたはんだは現在でも理想とされる組成。
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西暦 700年頃 奈良の正倉院に納められてる御物にろう付された製品がある。
1800年 イギリスのデービーがアークを発見
1831年 ファラディにより電磁誘導が発見される
1860年頃 発電機(ダイナモ)が発見されアーク溶接や抵抗溶接のような電気を利用する溶接技術が発見される
1876年 パリでアークが街路照明に使用される
1885年 ロシアのべナードスが炭素アーク溶接法の特許を認められる
1888年 ロシアのスラビアノフが母材と同じ材質の裸溶接棒を電極として用いた金属アーク溶接法を開発 
1907年 スウェーデンのチェルベルヒが裸溶接棒の外周に被覆剤を塗布しアークの発生・安定性を容易にし作業性と溶接部の性能を向上させる(現在の被覆アーク溶接)
1930年 イナートガス溶接(ティグ・ミグ)がアメリカで発明される
1953年 炭酸ガスアーク溶接(マグ)がアメリカで発明される
1955年 フランスで電子ビーム溶接が発明される
1965年 アメリカでレーザ溶接が発明される
 

  以後ハイテク化に進む

 

2.溶接方法の種類

溶接方法の種類
 
◆当社で加工可能な主な溶接方法  
   
1、 被覆アーク溶接
被覆アーク溶接棒と母材の間に直流または交流(一般的に交流が主流)の電圧をかけ、アークを発生させると、溶接棒は約5000~6000℃のアーク熱により溶かされ、溶滴(溶接棒から溶接部に移行した金属を溶着金属という)となって母材側に移行する。また、母材の一部もアーク熱によって溶かされ、これと溶着金属が融合して凝固する(溶接金属という)ことにより接合が行われる。被覆剤の組成を変化させて種々の特性を持たせた溶接棒が製造されており、下向、立向、横向、上向のすべての姿勢での溶接が可能である。
被覆アーク溶接 フラックスを塗布した被覆アーク溶接棒を使い、交流または直流溶接電源を使用する溶接法。
フラックスは、目的に応じてたくさんの種類があるが、その目的は
①アークを安定させる。
②ガスを発生させて大気から溶融池を保護する
③溶接金属を精錬する
などさまざまな役目を果たしている。
   
2、 マグ・ミグ溶接
被覆アーク溶接の溶接棒の替わりにコイル状に巻かれた溶接ワイヤを用いる。溶接ワイヤは送給モータにより溶接トーチに自動的に送給され、ワイヤ自体が消耗する電極となって母材との間にアークが発生する溶接方法です。大気を遮断する目的で、トーチ先端のノズルからシールドガスをアークや溶融池に吹き付けられます。この溶接方法は被覆アーク溶接に比べて能率が高く、溶接姿勢を問わず適用できること、溶接操作が簡単であること、自動化(ロボット化)が容易であることなど数多くの利点があるためアーク溶接法の主流となっています。作業者が自分で操作するが、溶接ワイヤは自動的に送給されるため半自動溶接ともよばれる。シールドガスとして炭酸ガスを用いることが多いため炭酸ガスアークとも呼ぶ。炭酸ガスは酸素と結合しやすいため活性ガスと呼ばれており、この英語名から近年ではマグ溶接とも呼ばれる。
ミグ溶接は、基本的にはマグ溶接と同じでシールドガスとしてイナートガス(アルゴンなど)を用いるところが異なります。
マグ(MIG)溶接法   ミグ(MIG)溶接法
マグ(MAG)溶接法   ミグ(MIG)溶接法
コイル状にしたワイヤを溶接部に自動的に送給し、ワイヤと母材の間にアークを出し、その周りにアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを流し、図のように溶接する
     
3、ティグ溶接
ティグ(TIG=タングステン・イナートガス溶接の頭文字)溶接法はアルゴンまたはヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で、タングステン電極と母材との間にアークを発生させ、このアーク熱により母材を溶融し接合する方法です。通常の場合、薄板以外では溶接ワイヤや溶加棒を供給しながらの溶接となる。電極に用いるタングステンは融点が高いため、不活性ガス中でも高温のアーク熱による溶融消耗がほとんどなく安定したアークを形成することができます。ティグ溶接は不活性ガス雰囲気中で溶接を行い、ほとんどすべての金属に適用できることが大きな特徴です。スパッタの発生が無く、低ヒューム、美しいビート外観などの特徴があり、低電流から大きな電流まで広範囲で安定したアークが得られます。
イナートガス(主にアルゴンまたはヘリウム)とは不活性ガスのことで、炭酸ガスのような活性ガスと違って化学的に不活発で他の元素と化合しにくい。溶接用にはアルゴンが有名であるが、たまにヘリウムが用いられることがある。
  ティグ(TIG)溶接法
    ティグ(TIG)溶接法
タングステン電極と母材の間にアークを出し、周りにアルゴン、ヘリウムなどのイナートガスを流し、図のように溶接する。
   
4、ろう付
ろう付は母材を溶融することなく、母材よりも低い融点を持った金属の溶加材(ろう)を溶融させ、毛細管現象を利用して接合面のすきまにろうを行きわたらせて接合を行う方法です。ろう付中の酸化を防止するためにそれぞれのろうに適したフラックスまたは還元雰囲気で加熱部分を覆いながらろう付をする。ろう付の難易、良否には母材の種類に対するろうとフラックスの適合性が決定的な要素である。一般的なろう付方法は金ろう付、銀ろう付、黄銅ろう付などがあります。

 

3.溶接用語

用語 意味
溶接部
(ようせつぶ)
溶接金属および熱影響部を含んだ部分の総称
熱影響部
(ねつえいきょうぶ)
溶接・切断などの熱で、組織、冶金(やきん)的性質、機械的性質などが変化し、溶融していない母材の部分。
※一般的には、組織が変化した範囲を指すことが多い。
溶接金属
(ようせつきんぞく)
溶接部の一部で、溶接中に溶融凝固した金属。
  溶接金属
溶着金属
(ようちゃくきんぞく)
溶加材から溶接部に移行した金属。
余盛
(よもり)
開先またはすみ肉溶接の必要寸法以上に表面から盛り上がった溶着金属。
余盛
溶け込み
(溶け込み)
母材の溶けた部分の最頂点と溶接する面の表面との距離。
溶け込み
溶け込み不良
(とけこみふりょう)
完全溶け込み溶接継手の場合に溶け込まない部分があること。
溶け込み不良
アンダカット 溶接部の止端に沿って母材が掘られて、溶着金属が満たされないで溝となって残っている部分。
アンダカット
オーバラップ 溶着金属が止端で母材に融合しないで重なった部分。
オーバラップ
止端
(したん)
母材の面と溶接ビードの表面とが交わる点。
止端
(すみ肉の)サイズ すみ肉の溶接金属の大きさを示すために用いる寸法(S1,S2,S3)で、等脚および不等脚の場合がある。等脚の場合には、すみ肉溶接金属の横断面内に書くことのできる最大直角二等辺三角形の等辺の長さ(S1)で、不等脚の場合には、すみ肉溶接金属の横断面内に書くことのできる最大直角三角形の直角をはさむ二辺の長さ(S2,S3)。
(すみ肉の)サイズ
ルート  
溶接のルート
溶接継手
(ようせつつぎて)
溶接される継手または溶接された継手。これらの継手を用いる溶接を“~溶接”という。たとえば、突合せ継手溶接または突合せ溶接、重ね継手すみ肉溶接または重ねすみ肉溶接などという。
開先
(かいさき)
溶接する母材間に設ける溝。グルーブともいう。
脚長
(きゃくちょう)
(すみ肉の~)
継手のルートからすみ肉溶接の止端までの距離。
  脚長
ビード 1回のパスによって作られた溶接金属。
クレータ ビードの終端にできるくぼみ。

 

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